八幡平山で調査をしてきた話3「岩手県側での調査」
続きです。
3日目、今回向かうのは三ッ石山です。
朝ご飯を済まして四駆で登山道を登っていきます。
このような”ハードな”林道を通り抜けて、登山道まで向かいます。
そして、そこから徒歩で登山道を登っているとこの樹木が出現しました。
ハイマツ(Pinus pumila)です。ここの標高は1000m、まだハイマツが出てくるには標高が低いと思われるのですが、風向きや積雪量の関係でこのように標高が低いのにハイマツ林などが出現する事があります。このような地帯を「偽高山帯」と呼んだりします。
ハイマツも先日のツルコケモモと同じく、氷河期遺存種です。
三ッ石山荘に到着です。
山荘から山の頂上までは30分。
溶岩ドーム?のような山頂
山頂へ向かう道に小さな露頭があり、そこで、十和田aのテフラ層(火山灰や火砕流などの堆積物の総称)を見る事ができました。
十和田湖は今でこそ湖ですが、過去に幾度も噴火を起こしています。その中でも十和田aは915年に起こった大噴火で、火砕流により周囲20kmが焼き払われたともいわれています。
山頂を超え、更に先にある”湿地B”を目指します。
そして、山頂からさらに30分、とうとう湿地Bに到着
ここで調査を行い、更に湿地C・湿地Dでも調査を行います。
調査をする事3時間、更に下山に2時間。登山口に帰ってきたのは16時前でした。調査はこれにて終了です。
その後はジェラートを食べに行きました。
最終日は、盛岡市内をちょこっと巡ります。続く!
八幡平山で調査をしてきた話2「秋田で調査の後に岩手へ」
前回の続きです。
さて、この日も先日と同じ登山口から、今度は別の湿地に向かいます。
後生掛温泉の登山口から、美しい紅葉を楽しみつつ登っていきます。
途中で、ベニタケ属(Russula sp.)のキノコを発見(コベニタケ?)。ベニタケ属はブナ科やマツ科、カバノキ科などの樹木の根に外生菌根を形成し、共生しているキノコです。成熟した樹木に良く見られます。
透き通った綺麗な空の下で、調査を行います。
澄んだ空気に快適な気温、綺麗な景色、調査していて、心が癒されていきます。
さて、この日はいろいろ調査すべき項目があったので、急ピッチで作業を済ませ、次なる目的の岩手県側の八幡平に向かいます。
岩手県側へ向かい、走行している途中、八幡平山頂付近で、気温がなんと0℃になってしまいました。流石、亜寒帯。
この山には岩手県の雫石の方へ向かうトンネル等がないので、ぐるーっと八幡平を大回りし、1時間近くかけて雫石に到着。
今回は、あみはりロッジさんに宿泊しました。
あみはりロッジの管理人の夫婦がとてもやさしい方で、調査が長引いて到着が遅くなってしまった私たちを気遣ってくれたり、八幡平や岩手山に関する色々なお話を聞かせていただき、心まで温かくなりました。
次の日は岩手県側で調査を行います。
続く!
八幡平山で調査をしてきた話1「秋田へ」
10月の半ば、知り合いの助教先生の調査にお手伝いとして、岩手県八幡平市と秋田県鹿角市で調査を行ってきました。
今回の調査の詳細はお伝えする事ができませんが、湿原で調査を行ってきました。
(もちろん、現地での調査許可を取っての調査です)
今回は、常磐自動車道を北に向かい、ひたすら走ります。途中の楢葉PAで途中休憩をしました。
線量計が置いてあったり(全然正常値ですが)、「放射性廃棄物運搬車」という垂れ幕をぶら下げたダンプカーがあったりと、7年以上たっても終わってないんだな~と実感しました。
まつながコーヒーという地元の乳業メーカーのコーヒー牛乳を頂きました。
こういう、地元のコーヒー牛乳っていうのはその土地ごとにコクや甘さとコーヒーのバランスなどが違って、面白いですね。私は個人的には岐阜県の「関コーヒー牛乳」が好きです。
さて、その後、仙台で東北道に合流し、柏から7時間以上をかけ、盛岡市に到着。
役場で諸手続きを済ませます。
そこからは延々と山道を登り、岩手県から秋田県の鹿角側へ向かいます。標高は1000mを超え、暖秋の10月半ばだというのに、気温は5度。
そして、濃霧が出る中、某頭文字Dのアニメで出てきそうなぐらいの急な峠を、のろのろと進み、到着したのは八幡平大沼茶屋湖。
入ると早速、夕飯です。
流石、秋田側という事もあり、いぶりがっこやアケビ、熊のしぐれ煮などのローカルな食材が並びます。さらに、、、
きりたんぽ!!ストーブで暖を取りながら、あつあつのきりたんぽ鍋でスタミナチャージができました。
次の日
晴れたり、曇ったりの天気です。
この八幡平の大沼には、珍しい泥火山があるという事なので、ビジターセンターに挨拶に行くついでに、立ち寄ってみました。
火山といっても、地下の熱水で変成して形成された泥が火山性ガスや熱水と共に噴き上げてくる、温泉に近いもの。なので、硫黄の香りがたちこめ、さながら温泉の様相。
因みに、この近くには、後生掛温泉という温泉があり、今回の調査はこの温泉の脇にある登山口から始まります。
こちらが後生掛温泉です。ここも硫黄のにおいがたちこめてます。
さて、登山道に入り、湿地を目指します。
丁度、十月半ばの八幡平は紅葉のベストシーズンで登山道沿いのブナやダケカンバも綺麗に色づいていました。地元の方曰く、今年は台風の影響で平年より茶色になってしまった木が多いとの事。是非とも、来年、2019年の調査では本来の美しさの紅葉が見れることを期待しています。
すたすたと登る事1時間。目的の湿地に到着しました。
この湿原で調査を行います。
調査の途中で、ツルコケモモ(Vaccinium oxycoccos)を発見しました。
こちらは、寒い氷河期に日本に分布を広げ、氷河期が終わり、温暖になったので、このような高地に逃げてきた氷期遺存種と呼ばれる植物です。標高の高いところの湿地を好みます。
因みに、欧米では「クランベリー」とか呼ばれて、ジャムとかジュースに使われています。そう、あの七面鳥の丸焼きにかかってるあのソースです。
お昼ご飯はおむすびを頂きました。
そして、5時間ほど調査し、日没前に下山。日没すると身震いしそうなぐらいの寒さです。
夜ごはんです。和洋折衷(和の方が比率が高いけど)で、なんと、しょっつる鍋も出てきました。
さて、ここでまたスタミナをチャージして明日の調査に備えましょう!
続く!
鎌倉に行ってきた話1「旧型のEXE(30000系)えのしま1号で片瀬江ノ島へ」
先日、自身の恩師と論文投稿の打ち合わせをするため(&観光)に鎌倉へと足を運んだ。今回は先生に出会う前に時間があったので、江ノ電の写真を撮ろうと思った。そのため、フリーパスの利用を考えた。
今回利用したフリーパスは「江の島・鎌倉フリーパス」、値段は新宿発着で1470円。
このフリーパスに片道620円の特急券を追加し、えのしま1号に乗った。
今回乗車するのはEXE(30000系)
通勤利用と観光利用の二通りを想定した、小田急らしくない特急車両。
10両編成での運転
車内はシックで落ち着いたイメージで、観光向けというよりかは通勤向けな感じがする。
座席のリクライニングは浅めで、他の小田急の特急車両と比べると全体的に安っぽい印象がある。これで、VSEやGSEと同じ料金を取られるのは何だか。。。でも、小田急の特急料金は620円とJRのグリーン料金より圧倒的に安いので、値段相応といったところ。
新宿出発時、座席はほとんど埋まっていない。夏休みの需要を見越してなのか、、
新宿出発後は向ケ丘遊園まで先の電車が詰まっており、のろのろと進んでいく。複々線化が完成したといえ、やはり、列車本数に対して線路がまだまだ足りない印象。
向ケ丘遊園あたりを過ぎると、スピードを上げていく。
新百合ヶ丘・相模大野・(神奈川県)町田市・大和と止まり、その後、藤沢に停車。
藤沢駅で方向転換し、反対向きに進んでいく。
竜宮城みたいな外観。
「ホリデー快速ビューやまなし」に乗って八ヶ岳に行った話
名古屋と同じかそれ以上に暑すぎるこの柏の気候に耐えれなかったので、高山気候帯に少しばかり逃避行する事に。
今回は休みの期間に215系で運転される「ホリデー快速ビューやまなし」に乗って八ヶ岳方面に行ってきた。(ただし、登山はしていない)
新宿 09:02 ⇒ 小淵沢 11:59 普通車 指定席
自由席と指定席に座席の差は無いものの、、今回は指定席を選択。なぜなら乗車日は8月11日というお盆の真っただ中。
お盆の帰省ラッシュで新宿の時点で自由席は人であふれており、三鷹・八王子とどんどん人が乗ってきて自由席は地獄の様相。指定席も満席であった。
因みに、この215系はオール二階建て車両。ライナーに用いられる事が多いよう。
オール二階建てという容量が通常よりも多い電車であるのにも関わらず、お盆の初日は満席になってしまうよう。
自由席に乗られる方は新宿であらかじめ待たれた方がいいかと思われ。
「臨時」とかではなく、ちゃんと「ビューやまなし 小淵沢 指定席」となってる
車内の様子
この写真は小淵沢で撮ったもの。車端部分の2階席でも1解析でもなく、平屋建ての部分。
座席同士の間は1500mmで、前に人が来ない場合であればなかなか快適な乗り心地。
残念ながら、リクライニングはしない。内装がフランスのコンパン社製であることから、一瞬ながらドイツに戻ってきた印象。
(参考:ドイツのドッペルデッカーの車内)
そして、列車は定刻通り新宿駅を出発
停車駅は 三鷹・立川・八王子・高尾・大月・勝沼ぶどう郷・塩山・山梨市・石和温泉・甲府・韮崎・小淵沢と、「特急かいじ」並みの停車駅
新宿を出発した列車は高尾までのろのろと進んでいく
八王子を過ぎたあたりからは快調に飛ばしていくが、、、時速100kmには至らず。
あずさやかいじであれば、時速120km以上で飛ばしていく区間なのだが、2階建て車両というのと、快速列車というのもあってあまり速度は出せないのかも。
大月で2割程下車。大月からなら全員着席できそう。
塩山で特急の通過待ち。この時間にお茶を購入。(塩山で停車はするものの、通過待ちしないときもあるので要注意)
甲府で更に乗客が降りていく。空席が目立つようになってきた。
日暮野駅で運転停車(停車はするものの、ドアが開かないので乗り降りできない停車)
そして、また通過待ち。
11時58分、定刻通り小淵沢駅に到着。
のっぺりした印象。
そして、12時30分に臨時列車である「八ヶ岳高原列車」に乗車
乗り換え時間は30分あるので、確実に座ることができる。
そして、9分で甲斐小泉に到着。この時点で標高は1000mを超えているのでかなり涼しい。冷房をかけているうちの研究室と同じ気温。
お疲れさまでした。