八幡平山で調査をしてきた話1「秋田へ」
10月の半ば、知り合いの助教先生の調査にお手伝いとして、岩手県八幡平市と秋田県鹿角市で調査を行ってきました。
今回の調査の詳細はお伝えする事ができませんが、湿原で調査を行ってきました。
(もちろん、現地での調査許可を取っての調査です)
今回は、常磐自動車道を北に向かい、ひたすら走ります。途中の楢葉PAで途中休憩をしました。
線量計が置いてあったり(全然正常値ですが)、「放射性廃棄物運搬車」という垂れ幕をぶら下げたダンプカーがあったりと、7年以上たっても終わってないんだな~と実感しました。
まつながコーヒーという地元の乳業メーカーのコーヒー牛乳を頂きました。
こういう、地元のコーヒー牛乳っていうのはその土地ごとにコクや甘さとコーヒーのバランスなどが違って、面白いですね。私は個人的には岐阜県の「関コーヒー牛乳」が好きです。
さて、その後、仙台で東北道に合流し、柏から7時間以上をかけ、盛岡市に到着。
役場で諸手続きを済ませます。
そこからは延々と山道を登り、岩手県から秋田県の鹿角側へ向かいます。標高は1000mを超え、暖秋の10月半ばだというのに、気温は5度。
そして、濃霧が出る中、某頭文字Dのアニメで出てきそうなぐらいの急な峠を、のろのろと進み、到着したのは八幡平大沼茶屋湖。
入ると早速、夕飯です。
流石、秋田側という事もあり、いぶりがっこやアケビ、熊のしぐれ煮などのローカルな食材が並びます。さらに、、、
きりたんぽ!!ストーブで暖を取りながら、あつあつのきりたんぽ鍋でスタミナチャージができました。
次の日
晴れたり、曇ったりの天気です。
この八幡平の大沼には、珍しい泥火山があるという事なので、ビジターセンターに挨拶に行くついでに、立ち寄ってみました。
火山といっても、地下の熱水で変成して形成された泥が火山性ガスや熱水と共に噴き上げてくる、温泉に近いもの。なので、硫黄の香りがたちこめ、さながら温泉の様相。
因みに、この近くには、後生掛温泉という温泉があり、今回の調査はこの温泉の脇にある登山口から始まります。
こちらが後生掛温泉です。ここも硫黄のにおいがたちこめてます。
さて、登山道に入り、湿地を目指します。
丁度、十月半ばの八幡平は紅葉のベストシーズンで登山道沿いのブナやダケカンバも綺麗に色づいていました。地元の方曰く、今年は台風の影響で平年より茶色になってしまった木が多いとの事。是非とも、来年、2019年の調査では本来の美しさの紅葉が見れることを期待しています。
すたすたと登る事1時間。目的の湿地に到着しました。
この湿原で調査を行います。
調査の途中で、ツルコケモモ(Vaccinium oxycoccos)を発見しました。
こちらは、寒い氷河期に日本に分布を広げ、氷河期が終わり、温暖になったので、このような高地に逃げてきた氷期遺存種と呼ばれる植物です。標高の高いところの湿地を好みます。
因みに、欧米では「クランベリー」とか呼ばれて、ジャムとかジュースに使われています。そう、あの七面鳥の丸焼きにかかってるあのソースです。
お昼ご飯はおむすびを頂きました。
そして、5時間ほど調査し、日没前に下山。日没すると身震いしそうなぐらいの寒さです。
夜ごはんです。和洋折衷(和の方が比率が高いけど)で、なんと、しょっつる鍋も出てきました。
さて、ここでまたスタミナをチャージして明日の調査に備えましょう!
続く!