東海汽船のジェット船で伊豆大島へ往復3900円でいった話 1「鼈甲鮨を食べながら」
春休み、珍しくまとまった休みが取れるというので、行き先を探していると、東海汽船のこのホームページが目に留まった
往復高速ジェット船利用!驚き価格!便限定の大島往復きっぷ (東京・熱海・伊東)|伊豆七島へ行く船旅・ツアー/東海汽船株式会社
伊豆大島まで1時間40分ほどで行くことができるジェット船が、通常価格片道7210円がなんと往復3900円という破格値段。73%値引きという脅威の値引き額だ。
ただし、条件があり、東京午後出発・大島出発午前の便指定。席数も限定。
予約は東海汽船に電話で問い合わせて予約した。その際、窓側指定にしてほしい旨を伝えると、大丈夫とのこと。
3月の最終週の水曜日、竹芝桟橋にやってきた。竹芝桟橋は、東海汽船のハブ港?にあたるターミナルで、浜松町から徒歩7分ほどの位置にある。
乗船手続きは30分前と結構早いので、焦った。そして、乗船手続きを終えた後はターミナル内をぶらぶら。
そして、搭乗の時間
今回搭乗するのはボーイング929。セブンランド愛という機体。
飛行機の飛ぶ原理を応用したもので、設計開発はあのボーイング社が行った。ボーイングシリーズの延長線上にある機体だ。
船内も飛行機っぽい。
こちらは僕の席。
この船、面白いことに、船体を浮かして高速で航行するモードと、通常の船のように進水するモードがあるようで、船体を浮かすことを「テイクオフ」といい、テイクオフ中はシートベルトの着用が飛行機のように義務付けられている。
その為、テイクオフ前には係員がシートベルトをしているかどうかを確認に来る。
さながら飛行機のよう。
通常の船舶では体験することのできないスピードで走り出す。
そして、ここで少し遅いがお昼とする。
竹芝桟橋のターミナル内にあるレストラン「鼈甲鮨」で購入した「島島弁当」
700円也。船の形を模した弁当箱が可愛い。
このように、ぎっしりと詰め込まれており、結構ボリューミー。
べっこう寿司は味付けは申し訳程度の辛さだが、しっかり味がついており、明日葉とあいまってなかなかの美味。最後の3つには山椒をかけていただいたが、これまたおいしい。因みに、弁当箱の船頭部分にはちょっとしたおやつが入っているので取り出すのをお忘れずに。
食べてうつらうつらと昼寝をしていたら、伊豆大島の岡田港に到着。
そうそう。伊豆大島は日本ジオパークに認定されている。対岸の伊豆半島は2018年に晴れて世界ジオパークに認定されたので、伊豆大島もいずれは登録されるんじゃないのかな?
有史以来頻繁に噴火を繰り替えす成層火山の三原山。火山湖の崩壊によりできた波浮港、地層断面等々、地質学的には面白い島なのでは。。。
今回の宿は元町港の近くにある為、バスで元町港に移動する。途中の景色がきれいだった。
宿に荷物を放り投げ、ぶらぶらと散歩をする。早速、伊豆大島で頻繁に見ることのできる植物を見かけた。
アシタバ(明日葉)(Angelica keiskei)
アシタバは、独特な香りと苦みがあるのだが、香り成分としてはクマリン類やテルペン類。苦み成分としてはLaserption(LAS)、Isolaserption(ILA)、(8S,9R)-8-angeloxy-8,9-dihyrooroselol (DHO)の三種類を主に含有している。これらの成分以外にも、抗炎症作用、胃酸分泌抑制作用、etc様々な機能を持つ有用成分が含まれている。
その為、サプリメントや健康食品としての需要が高い。
そして、近年の研究で苦み成分の組成というのが、4タイプに分けることができる。そして、伊豆大島に自生しているものはDHOが主な苦み成分であるが、栽培されているものの中にはLAS・ILA・DHOからなるものもあるとのこと。
参考文献
芝野 真喜雄 et al. アシタバの苦味成分の探索 分析化学 / 58 巻 (2009) 12 号
ぶらぶらしつつ、弘法浜に到着。夕方という時間とあってか、誰もいなかった。
海岸には隆起して姿を現した過去の溶岩が。
同様の地形が三浦半島にも見られる。
弘法浜から元町港の間には人懐っこいネコがいるので、たわむれた。
1日目は午後に到着したということもあり、あまり観光ができなかったが、のんびりすることができた。
御火神温泉でほっとした後、民宿の部屋で竹芝で買った小笠原諸島限定の小笠原レモン味の酎ハイで乾杯。
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