Guten Morgen Kashiwa.

いいんじゃない。いいんじゃないの。

沖永良部島で調査した話

もう2か月も前になるが、沖永良部島で調査をしてきた。

 

羽田 ⇒(飛行機)⇒ 那覇 ⇒(フェリー)⇒ 沖永良部島

という経路で行った。

調査の為に行ったので、観光はほとんどしていない、、

羽田⇒沖縄は割愛

 

そして2日目の朝

那覇新港

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沖永良部までは7時間

フェリーの中はかなり綺麗で居心地が良い

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自衛隊関係と思われる6ナンバーの車や自衛隊員の方々も多く見かけた。

沖永良部にあるレーダーサイト関連の人かな

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今まで、ずーっと学会の資料作りとかエトセトラ忙しかったので、ネット環境の無いフェリーではゆっくりできるかな?と思ったのだが、この船、なかなか電波がつながってしまった。

でも、ゆっくりする事にした。

いつもはパソコンかピペットか顕微鏡を捜査している教授も研究員の人も本を読んだり、うたた寝したり、作業から離れていた。

そして、沖永良部島に到着

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宿から迎えが来た

 

早速、調査を始める。

調査のメインは菌を調べるための土壌サンプルの採取であるが、沖永良部島リュウキュウマツの被害状況も少し調査した。

沖永良部島リュウキュウマツは殆どマツ材線虫病によって壊滅的な状況になっている。植林されたばかりのものを除いて生きている物を発見する事はできなかった。

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ざっとマツの調査をしたのちに、気温35度、湿度90%の蒸し風呂で土壌サンプルの採取や植生調査を行う。

奄美大島と沖縄の中間にあるこの沖永良部島民俗学的には琉球文化の北限とされる。

1260年代にはすでに琉球北山王国の領土に組み入れられ、1609年に薩摩藩に進行されて事実上の直轄地になるまでの350年近くも琉球の影響を受けていたのが大きな要因だと思う。

そして、植生もまた奄美大島よりも沖縄に近い。

植生分布的にはトカラ列島の悪石島と宝島の渡瀬線以南から沖縄本島先島諸島の間にある蜂須賀線以西(以北)では植生は似たり寄ったりという事ではあるが、奄美大島よりも沖縄に近いように感じる。

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ヘゴ(Cyathea)の一種。申し訳ないが、シダやヘゴはあまり詳しくないのです。

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シークワーサー(Citrus depressa

おなじみのシークワーサー。栽培されているイメージがあるが、南西諸島では山中に自生している。今まで調査を行ってきた中では奄美大島が分布の最北である。

 

50か所のサンプル採取と調査を2日かけて終えたその日の夜は、教授と研究員の方と美味しいものを食べた後に、地元の居酒屋で飲むことにした。

旅行や調査に行った際は、1度は地元の人が使う地元の居酒屋を尋ねるのが楽しみ。

今回は「稲之露」という沖永良部島で作られた奄美黒糖焼酎を頼んだ。

沖永良部島での飲み方は沖永良部島産の黒糖を沈めて飲むことだそうな。かなり美味しい飲み方であった。

因みに、稲之露に合う黒糖は喜界島の黒糖との事。笑

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お通しはパパイヤ(Carica papaya)の漬物。おかみさんの家の前に”勝手”に生えてきたパパイヤとの事。

パパイヤが露地で生育する事が可能な地域では鳥が種を運びこのようなことがあるそうな。

そして、飲みながら、おかみさんや地元の人に「いつ頃マツが枯れ始めたのか」や「地元の野菜や果物の作物の状況」などの情報を仕入れる事が出来た。標高200mを境に土壌に違いがある事が経験的に知られているのには驚いた。

特にマツが枯れ始めた時期についての情報は、土壌中に眠っている菌の胞子がどれぐらいの間眠っているのかを知るには十分な情報であった。

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茹で落花生

 

次の日はフェリーが欠航になってしまったので、一日フリーになった。

なので、教授の運転する車で地元のスーパーや観光地を回った。

地元のスーパーでは、見たことが無い種類のナスや野菜のヘチマ

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また、昨日の居酒屋のおかみさんが「何とも言えない辛みがあり美味しい」と噂の沖永良部島産のバナナが売られていた

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もちろん、購入。

沖縄産や小笠原産といったバナナはネットでも購入する事ができるが、沖永良部島産のバナナなんてそうそう購入する事はできない。しかも100円という奇跡的な価格。

本土で買えば安くても1000円高ければ2000円出しても買えない可能性がある代物がなんと100円。いい買い物をした。

 

そして、カルスト地形の海岸(フーチャー)

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カルスト地形もさることながら、グンバイヒルガオIpomoea pes-caprae)の花も見る事が出来た。

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Ipomoea、ちょっと前、因みにこの前書いたアサガオは(Ipomoea nil)。冬になると恋しくなるサツマイモは(Ipomoea batatas)皆同じヒルガオ科(Ipomoea

この綺麗な花、サツマイモにとって致命的なダメージを与える害虫が潜んでいる事があるので、決して本土には持ち帰ってはいけない。。。

 

そして名前を忘れた海岸

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綺麗。

鍾乳洞があるとの事だが、入場料が1000円以上もするのでパス

そして小学校内にある日本一大きいガジュマル(Ficus microcarpa)の木

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確かに大きい。

ガジュマルというのはクワ科イチジク属に含まれる。イチジク(Ficus carica)の親類とでもいうべきか。また、ゴムノキ(Ficus elastica)とも親類である。

これらに共通する事はイチジクのように花嚢を作り、その内側に花ができるという特徴がある。

その形もイチジクに似ている

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そして、食べれる。が、あまりおいしくなかった。

 

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サトウキビ畑。普通にぶらぶら車で見て回るのも楽しい。

 

こんな感じでつかの間の一日を楽しく過ごせた。

 

最終日はフェリーで那覇に戻るだけ

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日が沈んだ頃に那覇に到着。ずっと寝てた。

 

実は、今回は沖永良部島だけではなくてほかの島にも行っていたりする。またいつか書きます。

終わり

(※今回の調査は交通費以外は全て自腹です。また調査はきちんと地元の許可を得て行っています。)